古家をリフォームして住まいと暮らしを愉しむ (豊橋市H邸)
三河大震災の後に建てられ、その後、母屋を新築してからは、倉庫として使われていたH家の古家。骨太の躯体が70年もの歳月を支えてきました。
Hさん家族は、隣接する母屋に4世代7人で暮らしていましたが、子どもたちが自分の部屋が欲しい年頃になったことから古家をリフォームすることになりました。
Hさん夫婦のご要望やこだわりを伺い、それぞれの思いを形にしながら、東西に通っていた梁を活かした古民家調の趣のある住まいに甦らせました。
「 古い梁を活かす、そこから空間をデザイン」
今回、リフォームした建物は、敷地の西側に建ち、母屋とつながる庭が東側に広がります。建て替えも考えたそうですが、「梁を活かして古民家調にしたらどうだろう」という奥様の意見に、ご主人も賛成し、既設を生かしたリフォームを選びました。
躯体を補強しながら最大限に活かし、自分たちの暮らし方にあわせて空間をデザイン。
1階は、玄関ホールをはさんで南側にLDK、北側に水周りと主寝室。2階は、廊下を挟んで、2つの子ども室を設け、廊下とダイニングを吹き抜けでつなぎ、家族の気配が感じられるようにしました。
「工夫と提案で家の価値を高める」
古民家調といっても外観はシンプルでモダンな佇まい。内観は、黒と白でカラーコーディネート。古い梁や柱にあわせて、新しい材料にも色を塗りました。
床は栗の木、壁は珪藻土で、ご主人が休日に壁を塗り上げてくれました。時間をかけた手仕上げが雰囲気のある空間を作り出していると思います。
さらに、白い塗り壁に自然のままの梁の形が浮きだし、おもしろみと趣を楽しませてくれます。リビングのホームシアターは、こちらからご提案させていただきました。
暮らしの楽しさを兼ね備えた住まいです。
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